takatok0の生活

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豊田徹也の連載時の巻頭言と巻末のコメントまとめ1

アフタヌーン(2003年9月)

ゴーグル (四季賞2003夏のコンテスト大賞)

四季大賞コメント。

豊田徹也(東京都36歳)

「ありがとうございます。自分は漫画とは関係のない仕事ばかりしてきたので、どうやって描いたらいいのかわからず、描きあげても作品の判断がつかず途方にくれていたので、今回このような賞をいただいて、正直ホッとしました。谷口ジロー氏と編集部の皆様に感謝します。」

 

編集部

谷口ジロー氏が驚いた画力と構成力。この作品の完成度を軽んじる編集者はいないだろう。周囲に漫画家志望者や関係者がいない環境で、独学でこのレベルまで表現力を高めた作者には敬意を表する。あとは、読者の支持が得られるかどうか、それだけだ(それが一番難しい)。」

谷口ジロー

「完璧な作品。」

 

あらすじ

「24歳無職の田村と42歳会社員の村田。男二人の殺風景な暮らしに突然の闖入者。気楽な居候生活を決めこんでいた田村は、ゴーグルを手放さないその無口で無表情の少女の面倒をみるはめになり、その頑なさに困惑する。」

 

巻頭

男二人の殺風景な暮らしに転がりこんだ、頑なな少女。

ゴーグルを外せない、その理由ー

「ほとんど完璧」谷口ジロー氏激奨

 

あらすじ

お気楽極楽プータロー。不況も国民年金もなんのその、のんきな居候生活万歳だ。

 

谷口ジロー氏評

「とてもうまい、完成された作品だ。読んでいてドキドキする。ほとんど無駄のない構成力、表現力には驚いた。絵もネームも雰囲気もとても良い。思い話をさらりと描いているのも好感がもてるし、かなり練られた作品だ。今回のコンテストはレベルが高かったが、この作品を読んだ時に迷うことなく「大賞はこれだ」と確信した。」

 

作者近況

「豊田といいます。新人です。よろしく。意見・感想等ありましたら、なんでもいいので送って下さい。」

 

巻末

安易な癒しを急がない。ふと目にとまる「美しさ」が少女と世界との接点を取り戻す。

 

次回予告

次回作鋭意構想中!お楽しみに!

 

 

 

因みに冬目景のアコニーも掲載されていた。(3話でオールカラーの2ページ)

巻末では「最近は仕事ツマってて、映画には行けないし、買い物には行けないし、引っ越し先はいつまでも片付かないしでなんかダークになってマス。今の楽しみは『MOTHER1+2』だけです。シリーズになりましたが、できるだけがんばりマス」アコニーの絵の吹き出しには「サボるな」。

 

 

アフタヌーン(2004年10月)

アンダーカレント(undercurrent)1話

 

巻頭

結末に待つのは悲劇か喜劇か。全10話でお贈りする物語の幕が開く!!

 

見開き

ほんとうはすべて知っていた。こころの低流(アンダーカレント)が導く結末を。

四季賞2003夏のコンテスト大賞作『GOGGLE(ゴーグル)』で話題を独占。お待たせしました。

 

あらすじ

今までと同じように。何も起きなかったように。理解できない事態に直面した時、人は待つ事しかできない。

 

作者近況

豊田といいます。よろしく。一回目からなんですが、もうすでにバテています。今年の夏は暑いねえ。

 

巻末

「「待つ事」さえ選べないのに、できるのは待つ事だけ。身近な人がいなくなった時、ひとはどんな行動をとれるだろう。」

 

次回予告

積極的な行動に出たから何かが解決するわけではないのに。次回。

 

アメンゾザボイス(読者と作者の橋渡しのコーナー)

undercurrent

超・実力派新人の新連載スタート!四季賞2003年夏のコンテストにて、『ゴーグル』で大賞を受賞した豊田氏が連載で登場!ごあいさつをお願いしますっ。

「去年もらった賞金が無くなったので、また来ました。しばらくお世話になりますので、よろしくお願いします。それから、全然関係ないのですが、6月に亡くなられたレイ・チャールズ氏のご冥福をお祈りします。さようなら、そしてありがとうジニアス」

 

 

アフタヌーン(2004年11月)

アンダーカレント2話

 

巻頭

身近な人が不意にいなくなり、理由の見当さえつかない。

 

あらすじ

夫が失踪し、手がかりも心当たりもない。宙ぶらりの気持ちのまま家業の銭湯を再開したが…。

 

作者近況

先月号の『獅子狩り』面白かったなあ。それからオノレのカラー原稿ひどかったなあ。…いや俺、高校の美術の時以来、絵に色なんか塗ったことないんですよ(いいわけ)。…今後精進します。あるいは色だけ他の人に塗ってもらいます。

 

巻末

死んだり事故に遭ってなければ、彼は姿を消したのだ。どちらならマシという話ではないのに、いつも何かの報せを探している。

 

次回予告

前にも後にも進めない日々が永遠に続く。

 

アメゾザボイス

「今住んでる6畳の部屋が手狭になったので、生意気にも別に仕事部屋を借りました。同じアパート内の4畳半2万5千円。これで俺も二つの世帯主かと得意気だが、風呂はもちろん自分のトイレも持っていません。テレビも電話も猫も無い。せめて電話だけはつけてくれと担当のカワムラさんが泣いています。」

 

アフタヌーン(2004年12月)

アンダーカレント3話

 

巻頭

待つことも諦めることもできない。ただ、立ちすくむだけ。

 

あらすじ

家業の銭湯を再開し、失踪した夫の報せを待つ日々。宙ぶらりのかなえが再開したのは…。

 

作者近況

この連載の最初の予告に「1年間の構想・製作期間を経て」とか書いてあったけど、それはまったくのウソで、半年前に思いついた話を毎回締め切りギリギリに描いているのです。経験が浅いからどうしても考え考え描いてしまって時間ばかりくってしようがないのですね。基本的に一人で描いているので、なんとかもう少しシステマチックにでかないものかとか思うんだけど場数ふんでくしかないんだろうなあ。

 

巻末

どじょうだけに滑る滑る。宙ぶらりんの気持ちに変わりはないが、腫れ物扱いにも飽きてくる。

 

次回予告

前にも後にも進めない日々が延々と続く。

 

 

長いので3つに分けてます。

そのうち整理もします。

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