パクリとオマージュを好みで判断する②
ということで、前回の続きを書いていきます。
注意:下書きレベルです。
前回→
パクリとオマージュを好みで判断する① - takatok0の生活
アパルトの中の恋人たち
今回はハヌマーンの『アパルトの中の恋人たち』の歌詞を考察していきます。
アパルト(アパート)に住む恋人たちの男女それぞれの視点で描かれた作品です。
信号や人形といった無機質なモノに対して恋人たちの気持ちを比喩しているのがとても面白いですね。
主題はアパルトの中の恋人たちというより、男女間のすれ違いの話のように思えます。
そして度々、思い更けた描写が多いですが、賢者タイムの描写であるかと思います。
それらを考えると真面目に分解するのもなぁと、思ったりもしますが…笑。
まあ、やります。名曲なので。
是非リピートしながら読んでください。。
まず、1番は彼の視点から始まります。
1.彼の視点
彼女の寝息を確かめた後
部屋を出て夜を吸い込んで
「戦争が起きたらどーしよー」とか
脈絡のないこと考えてた誰も知らないところで虚しく
色を変える夜の信号は
まるで今の自分そのものだった
もたげる首の角度まで同じだった予定のない今日の月の形
夜にかじられた様なそんな形
あの月は何て名前なのかな
理科の授業もっとちゃんと聞いとけばな
以上が一番の歌詞です。
彼女が寝たらタバコでも吸いにでも外へ行こうとでも思っていたのでしょうか。そんな場面からこの歌は始まります。
そして、外へ出たら
「戦争がおきたらどーしよー」
こういった非現実的なことをふと考え始めます。きっとタバコをくわえながらでも夜道を歩いているのでしょう。
ここまでは特に比喩的な表現もなくわかりやすいですが、ここから信号というモノが登場します。
誰も知らないところで虚しく
色を変える夜の信号
戦争がおきたらなんて考えても仕方がないことを一人で虚しく考えている彼は夜の信号のようだと。
この場合彼にとっての『色』というのはどういうことなのでしょうか。
一先ず先に進みましょう。
そんなことを考えながら歩いていたら月が見えて、
あの月の名前はなんて名前なんだろう
と再びどうでも良いことを考え始めました。
夜の散歩に予定なんかない。でも、どうでもいいことだったり、どうでもよくないことだったり考えながら歩いている彼の視点がこの曲の一番です。
二番は彼女の視点です。
2.彼女の視点
古い人形抱いたまま眠って
目が覚めたら彼は部屋にいなくて
「浴槽のお湯流したっけなー」とか
あすの朝食のこと考えてた守られるか無視される以外には
用途のない夜の信号は
「あーなりたくない」と想う女子そのものだった
不憫そうな姿まで同じだった星屑の点を線で繋ぐように
あなたとの日々も意味を持つかな
臥待月が出てるからでしょう
やけに叙情的になってしまうのは
以上が二番です。
明け方ではなく3時頃のはなしでしょうか。
彼が家を出たあとの話ですね。
「浴槽のお湯流したっけなー」とか
あすの朝食のこと考えてた
恐らく彼は頻繁にタバコを吸いに外へ出ているのでしょう。
そんな中あすの浴槽のお湯や朝食と日常的なことを彼女は考えています。
恐らく戦争が起きたらといった非日常を考えていた彼との対比でしょう。
そして、ここから抽象的なパートへ。
守られるか無視される以外には
用途のない夜の信号は
「あーなりたくない」と想う女子そのものだった
不憫そうな姿まで同じだった
守られるか無視される以外には用途はない夜の信号
信号は守るか無視される以外には用途はないものです。
しかし、昼の信号にはこのフレーズは似合いません。なぜなら無視することなんて昼の信号を見て考える人は少ないからです。
ちょっとした後ろめたさ、もしくは全く後ろめたさを考えない夜の信号こそこのフレーズが合うのかもしれません。
そして、おそらく彼女側、女性視点では(厳密に言うと作詞したのは男性なので男性から考える女性視点では)昼では守られるが夜では守られるか無視されるものがあるという比喩表現ですね。
かなり純文学な詞にみえてきました。
ただ、どんなストーリーなのかはほとんど詞では描写されていないので音で考えるしかないですね(?)。
ところで気になるのは彼女の不憫そうな姿という点です。
信号機は色を連想させます。男女の色と逆なのは赤は止まれではないというところでしょうか。
要するに彼は色をちょくちょく変えますがそれが彼女にとっては用途のない道具のように扱われている感覚に浸っているんです。
これをおそらく二つしか用途のない信号に似た不憫そうな姿であると、表現しているのかもしれません。
ちょっと方向性が怪しくなってきたので、一旦軌道修正をします。
星屑の点を線で繋ぐように
あなたとの日々も意味を持つかな
臥待月が出てるからでしょう
やけに叙情的になってしまうのは
彼視点では予定のない月しか見えていませんでしたが、彼女視点では星屑を見ています。
彼は予定もなくぶらぶら歩いているだけですが、彼女は家で色々とぐるぐると考えているようです。
そして、月の名前がわからなかった彼と違い「臥待月」を見ながら感慨深く、何か感情を吐き出そうとしているように思えます。
臥待月(ふしまちづき)
陰暦19日の夜の月。とくに8月19日の月。満月を境に月の出が次第に遅くなり、居待ち月(陰暦18日)より遅く、臥(ふ)して待っているうちに出る月という意味。寝待ち月・寝待月(ねまちづき)。
https://naming-dic.com/wa/word/14394723
写真はこちら↓
こちらからわかるように8月のようですね。
態態この月を入れたということは何かしらの意味があるはずなのですが、すみません!わかりません!笑
古典とかで出てくるのかなぁ…。
寝待月ってもうあれしか思い浮かばないので、やはりテーマはあれなのかもしれません。賢者タイムに浸っている彼とある意味賢者タイムに浸っている彼女のすれ違いという大雑把な枠組みを考えていましたが、強ち間違ってはいなさそうです。
とりあえず、今回は以上です。
次回は3番4番を進めます。
そのうち記事をまとめるかなんとかします。(たぶん。)
本日のまとめ。
ごちゃごちゃしてきたー。そして、この作品だけで2回に分けているけど、後3作品取り扱う予定なんだよなぁ…。
どう落ちが着くのか、自分も楽しみです…。()
失踪…しそう。